
HERMITより2007年に発売されたアダルトPCゲームです。タイトルですが、「世界でいちばんNG(ダメ)な恋」と読みます。割と最近のテレビドラマとタイトルが微妙にかぶってしまうのですが、こちらの方が元祖です。
さて、本作ですが、所謂長屋モノのラブコメになります。「めぞん一刻」とか、エロゲーでいうと、同じ丸戸氏によるシナリオの『この青空に約束を―』等と同じ雰囲気を持つ作品です。
シナリオの丸戸史明氏ですが、このジャンルも本当に上手いです。共同生活を通して深まっていく絆を上手く描いています。共通、個別ルートともに、とても明るい雰囲気の作品で、あたたかな気持ちにさせてくれる作品です。
あらすじ・概要・サンプル画像
職を失い、希望を失い、ついでに若さも失いかけてる主人公・芳村理(28)は、やけ酒とばかりにスナックでなけなしの金を使い果たし、路上をさまよっていた。
そんな時、お店の売れっ子らしくたくさんの上客に囲まれていた女性に、いきなり声をかけられ、優しく励まされる。
運命を感じた彼は、決死の覚悟で年上のひと、穂香に告白することを決意!『困ったことがあったらいつでも訪ねてきてくださいね』
実はアパートを経営しているという彼女に、告げられた住所を尋ねてみれば「テラスハウス陽の坂」とは名ばかりのオンボロ長屋。
しかも、彼を出迎えたのは、穂香とは親子ほども歳の離れた……というか実の娘の美都子(身長145cm)だった。なぜなら運命を感じたはずの穂香は、娘におんぼろアパートと奇妙な住人だけを残して、他の男と駆け落ちをしてしまっていたから。
こうして、高身長・高学歴・無収入なリストラ青年(本人談)と、
頑張り屋で健気だけどちびっこ(本人は否定)な少女との、凸凹な一つ屋根の下での生活が始まった。奇妙な住民たちのペースに巻き込まれ、ただでさえ気が休まることのない毎日に加え、
再就職先の同僚には何故か大胆に迫られ、隣のお嬢様には何故か暗躍され、そして美都子の担任教師にいたっては何故か……黒ストで。不幸に骨まで愛された主人公の明日は果たして……。
FANZA
ブランド | HERMIT(公式サイト) |
発売日 | 2007年11月22日 ハピネスモーション (リメイク版) 2018年2月23日 |
原画 | みこしまつり 鳥取砂丘 |
シナリオ | 丸戸史明 企画屋 |
音楽 | 如月まさと 橋本鏡也 ロドリゲスのぶ 片霧烈火 |
サンプル画像
























詳細・購入
FANZA

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音楽
「陽だまりコイゴコロ」片霧烈火
「いとしさの糸」片霧烈火
個人的感想
明るい作風ですが、ラストはほんのり涙をさそうものもありました。作者の丸戸さんらしい温かさがそこに表れていたのかもしれません。
登場するキャラクターたちが、どのキャラも非常に魅力的で、生き生きと描かれていました。ただ、前妻のキャラクターだけは受け入れがたかったです(特にその場面でコト以外の選択肢がなかった点が)。そして、主人公のヒロインの魅力には、プレイ中ずっと圧倒されてしまったほどでした。
物語の展開も、盛り上がりをしっかりと演出しており、キャラクターの設定も精巧に練られていたということですね。
ただ、今見てみると、作品の中にはやはり古臭い要素もありました。絵柄等描写はもちろん、社会問題や偏見なども取り上げられており、最初は驚かれることも多いかもしれません。たとえば法令違反や世間の考え方であったり、離婚した親に対する偏見やバツイチに対する扱いが前時代的であったりといった内容を含んでいたようです。ただ、それらを超越した普遍的なメッセージや楽しさもあり、その部分はとても楽しめますね。