宇場義行『ハレムスパイラル』男一人だけのグループに入ってしまった林間学校で、他の女子生徒との関係が徐々に壊れていくエロマンガ

　宇場義行氏による成年コミック単行本です。収録作品は単行本タイトルにもなっている複数話の「ハレムスパイラル」シリーズがメイン。その他数話の読み切り作品で構成されています。

　試し読みを見ていただければ分かると思いますが、非常に読ませるストーリーです。エロシーンもさることながら、続きが気になる展開です。読ませるストーリーと濃厚なエロがちゃんと共存している珍しい作品だと思います。

　という訳で、お勧めの作品なのです。

あらすじ・試し読み

【止められるか？ 性の渦】 最初は、ただの林間学校のはずだった――くじ引きで選ばれた、女6人と男1人。あるルールが原因で徐々に関係が崩壊していく……7人は欲望の渦に巻き込まれていく。 3P・4P・野外・アナル、快楽で箍がはずれたJKたちの性欲はとどまる所を知らない 文系エロ漫画家 宇場義行が初の長編作に挑む ＜収録作品＞ハレムスパイラル 第1話〜第5話、最終話/星を見る・木々の音/新嘗さんの優雅なお仕事/ぶろーくんぼーだー

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ハレムスパイラル 第1話

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個人的感想

　ハーレムという環境にはさまざまな形が存在し、例えば催眠術を使って強制的に女性を集めたり、金や権力を行使して多くの女性を取り囲んだり、女性ばかりの集まりに男性が参加するなど、様々なパターンがあります。

　本作におけるハーレムは、それらの一般的なものとは異なり、女性たちが攻めの姿勢を見せる点が特徴的です。
　サンプルページを見ると、男性が常に優位であるハーレムとは異なり、女性たちは数や訴えたら勝てるというような武器を持っているため、主導権を握っても不思議ではありません。
　多くの女性に取り囲まれる中で恐怖感を感じ、精神的に疲弊する男性の心境は、たとえMであっても耐え難いものかもしれません。

　しかし、本作のハーレムはそこで終わりません。
　「窮鼠猫を噛む」という言葉通り、限界に達した時こそ、雄の本能は目覚めてくるのです。この作品では、物語の展開が予想される流れとして考えられます。

　主人公は女性に対して不慣れであり、最初は女性たちの圧力に押されていましたが、繰り返し経験を積むことでコツをつかみ、主導権を握る方法を見つける瞬間は、勝気な少女を魅了してしまったような感覚を味わい、まさに勝利の美酒を飲んだような気持ちになります。
　つまり、この作品は、ハーレムという興奮の線路の上で、MとSという相反する快楽を味わうための巧妙なシナリオが完成しているのです。